“感じること”に純粋である人。と出会いたい

2020年度 新卒採用 対談

代表取締役 村松孝尚、企画室 國吉祐子、2020年度新卒採用担当者CS推進室清水あゆみの三人が、今年の採用テーマやアッシュ・ぺー・フランスが描くビジネスモデル、人・クリエイターとの繋がりについてそれぞれの想いを語る。

(左から清水あゆみ、村松孝尚、國吉祐子)

原人・宇宙人って何?

國吉:まず始めに、アッシュ・ぺー・フランス(以下: HPF)がずっと探し求めている“原人”とは、もともとどのように生まれた言葉でしょうか。ずっと前から採用コンセプトとして掲げられていますよね?

村松:僕は、「原人=未開発」というイメージを持っている。HPFは未開発な会社だし、未来だって未開発だ。皆が新しい何かを開発していくなかで、この会社に応募してくれる人たちと一緒に、新しいHPFを開発していきたい。あとは、“感じること”もすごく大事。まっさらな状態の原人は、感じることに一番
敏感だと思うから。

國吉:なるほど。原人という意表衝く言葉と併せて、今年の新卒採用のキーワードには、さらに“宇宙人”が登場しましたね。

村松:原人が、赤ちゃんのように何もない真っ白な状態から、どんどん吸収して感じていくとしたら、宇宙人はそれとはまた違った尺度で感じ取ったものを表現できるかもしれない。そんな原人や宇宙人たちと一緒にHPFの未来を作っていけたら楽しいと思ったんだ。

國吉:とてもHPF的な表現だと思います。2020年度の採用担当である清水さんは、この原人・宇宙人という言葉を聞いて何を連想しますか?

清水:そうですね、私がイメージする原人とは、何もないところから新しいものを創り出すことや、目の前の物事に一生懸命立ち向かい楽しく生きることなど、ポジティブな力強さを持つ人です。
対して宇宙人は、まだ見ぬ未知のモノや場所へ導いてくれるイメージ。つい引き寄せられてしまう、気になってしまう、そんな不思議な力に惹かれます。

村松:つい引き寄せられちゃうっていうのあるよね。そうか、それが宇宙人か。何か自分と交信しているのかもしれないよね。

國吉:確かに。それぞれの原人や宇宙人のイメージを導き出すと、自分自身を見つめるヒントになるかもしれないですね。私も改めて原人の“原”について調べると、「原色」「原石」や、社長がよく使われる「原風景」など、真っ白でオリジナルなものを表す言葉が多い。実際に、面接に来られる学生さんを見ていると、学生だった頃の自分自身を投影したります。当時の自分が、今の自分(面接官)を見たとき、この会社に入りたいと思ってくれるかを見つめ直し、自分自身をもゼロにしてくれる、そこが新卒採用の面白さだと思います。

担当者制の新卒採用システム 

國吉:HPFの採用担当者制は、村松社長の提案で2011年度よりスタートし、最初の年は社長が担当されましたね。このシステムを考案したきっかけは?

村松:きっかけはね、ある日ふと、なんだか同じような人ばかり入ってくるな、と気づいて。僕は、あっちもこっちも色々なことを脈絡なく感じ取り、事業として形にしていきたいから、多種多様な人材がいてこそHPFじゃない?でも、このままだと恐らく一つの方向しか見えなくなると思ったんだよね。そこで、毎年担当者を決めて、その人が最終的な採用の責任を持つシステムを作ろうと思った。担当者ごとに、仕事の領域や人の選び方も全く異なるので、その人の個性で人が集まり、様々な方向が見えるようになる。
もう一つ重要なのは、自分が責任を持って採用を担当した代には、特に愛着が沸くこと。彼ら全員が、本当に自分自身の力を発揮できる状況が来るまで、ずっと見守り続ける必要があるからね。人が花開くまでの期間には個人差があるけれど、ずっと愛情を持って育てて欲しい思う。

國吉:そして、最初にこの制度をスタートした年は、村松社長が担当されましたよね。その年は“美の感性”をテーマに掲げ、美大を中心に採用活動をされていたのが印象に残っています。初めて学生に触れた当時、感じたことはありましたか?

村松:やっぱり自分がやっていることは間違っていないな、と自信が持てたのを覚えている。美術大学の学生たちに、「あなた方には、うちの会社で経理や総務、販売職、バイヤーをやってもらいたい」と伝えた。単純に、美大生だからディスプレイ担当というだけではなく、人生のどこかアートに触れ、アートの洗礼を受けた人たちで会社を一杯にしたかったんだ。

清水・國吉:なるほど!

國吉:清水さんは、2020年度の採用を担当されるにあたり、求める人物像はありますか?

清水:色々なキーワードを自分なりに導き出してみて辿り着いた3つの言葉は、「活力」「健やかな感」「次世代」。自分の力を活かすのはもちろん、周囲を巻き込み相乗効果で進化する“生み出す力”が、HPFの活力になると考えます。私自身もそんなパワーを強みに、様々な仕事に携わってきました。そして、物事をポジティブに、素直な気持ちで前向きに捉えることも大切。例えば、何か新しいことを始める場合、「何でそんなことするの?」と「せっかくだから挑戦してみよう!」では、後者の方が楽しく働くことができるし、多くの可能性が広がります。
そして2020年は、HPFが100年企業を目指す中で、創業期から第二期に突入する時期にあたりますよね。原人・宇宙人が持つプラスのエネルギーを活力に、新しい時代を一緒に築いていって欲しい。教育に携わる身としても、彼らと共に成長し、次世代を担う人材を育てていきたいと思います。

人と人が繫がっていくビジネス

國吉:会社や組織は、「人」によって成り立つものですが、特にHPFは働く人やクリエイターたちが凄く魅力的で、クリエイターとお客様の“繫ぎ手”になりたいという使命感を持って働くスタッフが沢山います。HPFの、「人で繋がるビジネス」の原点とは何でしょうか?

村松:バイヤー・フランソワーズとの出会いはもちろん大きな出来事だけれど、そこに辿り着くまでのいきさつもまた面白い。学生時代、アパートの隣の部屋に住んでいたカメラマンに、卒業から10年後に偶然、表参道駅で再会して。僕がラフォーレ原宿の地下で小さな洋服屋さんを営んでいる話をしたら、彼の奥さんがパリで帽子のデザイナーをしているから、うちで扱ってくれないかと提案してきた。一週間後には、すぐパリへ飛び立ったよ。そしてそこで、フランソワーズに出会ったんだ。大きなバッグに色んなクリエイターの作品を詰め込んで、僕のホテルに訪ねてきた。英語もフランス語も分からないし、商品感性も無い僕に見かねた彼女は、「私が言うとおりに買って」と、ブランドや商品を指示してきて、買い物だけさせられて帰国したよ(笑)。

(一同笑う)

國吉:そして、その時買い付けたものはラフォーレで売れたんですか?

村松:売れなかったよね(笑)。当時、3,500円のスカート売るような場所で、18,000円の帽子なんて、すぐに売れないよね。でも、不思議とまた懲りずにパリに行った。そのうち、国内でもエディターが面白いものを扱うお店がある、と記事を書いてくれて、会社が少しずつ大きくなった。フランソワーズは、優れた感性でいつも面白いものを見せてくれて、会う度に惹かれていったよ。買い付け後は、商品がどうしたら美しく見えるのか、どう提案したらお客様に喜んで頂けるのか、など魅せ方を教えてくれた。
俺はとても人好きだから、言うなれば、彼女の“鼻の穴”から内臓に入り込んで、とことん“フランソワーズ研究”をするような感覚だった。そして、彼女が新しいクリエイターをまた紹介してくれて、人と人がどんどん繋がっていったんだ。

國吉:実際私も、入社して初めて店頭で先輩から商品説明を受けた時、「何故この色・形なのか」「何故この組み合わせなのか」など、モノというより人として商品を扱うような接客に驚きました。今の社長のお話から、ずっと繋がっている物語だったんですね。

村松:そうだね。単純に、“モノが欲しいから買う”のではなく、HPFのお店に立つスタッフから物語を感じることで嬉しくなり、お客様とスタッフが、美しいものに共感し合うことでお買い物が成立する。だから、HPFの魅せ方は特別なんだよね。

國吉:そんなHPFでの店舗経験も長い清水さんだからこそ、スタッフ教育や採用に携わる中で、どのようなことを伝えていきたいですか?

清水:人と関わる仕事の上で一番大切にしていることは信頼関係です。採用活動に携わる中で感じたのは、やっぱり私も何より人が好きなんだということ。正直に言うとアートには疎いし、美的センスもありませんが、それでもHPFが自分に合っていると感じる理由は、“人の力”が魅力的だから。働くスタッフ、クリエイター、そしてお客様といった、HPFに関わる“人”が好きで働いているので、こんな私でも「ここにいていいんだ」と思いました。
接客や教育も同様で、自分は話が上手ではないけれど、お客様や働いているスタッフにとても興味があるんです。その興味から、その人との距離をぐっと縮め、信頼関係を築いていく。それがお客様に満足して頂ける提案や、スタッフに寄り添った教育に繋がるのだと思います。

村松:「ここにいていい」ってすごく大切だよね。結構、鼻の穴から入っていくタイプだね(笑)僕と同じだ。

清水:そうかもしれないですね。あとは、ものづくりに対するデザイナーの想いに感動し、「やっぱりこの人が作るものだから良いんだ」そして、「それを広めていきたい」という気持ちで10年以上店頭に立っていますが、HPFのスタッフは皆どこかで同じ使命感を持って働いていると思います。その想いから、段々とクリエイションが広がり、コミュニティが形成される。まさに人の魅力で出来上がる会社だということを伝えたいです。

プロフィール

村松孝尚(むらまつ たかなお)
アッシュ・ペー・フランス株式会社 代表取締役

國吉祐子(くによし ゆうこ)
2002年入社。企画室室長として、HPF代表・村松の理念やコンセプトを具現し企業ブランディングを目指す。また全国8店舗に展開するジュエリー業態H.P.FRANCE BIJOUXの事業部長として店舗運営、商品企画、ディレクションを担当。大学時代はアメリカ文学を専攻しヒッピーカルチャーやケルアックをはじめとするビートジェネレーションを研究。思想家ともいえる村松のコンセプトに深いつながりを感じて現在に至る。

清水あゆみ(しみず あゆみ)
2007年度新卒入社。Lamp harajukuにて2年半勤務後、CANNABIS LADIES新宿店のオープンニングに携わり、店長として7年勤務。その後入社10年を節目に、部署を超えて接客・仕事の楽しさを伝えていきたいと、教育の部「CS推進室」を正式に立ち上げる。現在は同部署の室長として、人材の採用・活用、教育、全社活動の運営など、枠を超えて様々な仕事に携わる。現場主義を貫き、現在も月に数回は様々な店舗に立ちスタッフと一緒に、接客を行っている。